BRICSのラグジュアリー日本のラグジュアリー
NEWS BLOG 2017.01.06
ラグジュアリーブランドというと一般に欧米のブランドを想像します。が、いまBRICSのラグジュアリーブランドが力をつけてきている。 Luxury Dailyが紹介しています。
そしてBRICSのような新興国のブランドがグローバルに成功するひとつの事例として、その国の歴史の中でもっともグラマラスな時代のイメージを打ち出すことでその可能性が高まる、と著者でパリESSECビジネススクールのアショック・ソム教授。
教授はいずれも中国のブランドである上海灘(シャンハイタン)とNE・Tigerを比較し、上海灘が時代設定している1920・30年の上海は必ずしも中国のグラマラスな時代ではない。一方でNE・Tigerがブランドの背景としている唐の時代は、中国が世界を席巻し、文化華やかなりし時代であったと述べています。
同様にインドのGanjam Jewelryも、マハラジャが栄華を極めた、彼の国の華麗なる時代に背景をとっている。マハラジャたちが自国の職人のみならずカルティエやショーメに宝飾品をオーダーしていた時代に寄り添っていると。
なるほどそういうものかと思います。では日本はどうなのだろう。メイド・イン・ジャパンのラグジュアリーとはどういう時代に寄り添うものか。そこで思ったのが日本人はラグジュアリーというと、そもそも外国のもの。それもヨーロッパまたはアメリカのものと考えているのではないか。
もちろん時代を遡れば琳派や狩野派のミュージアムクラスの屏風などは、メイド・イン・ジャパンのラグジュアリーの最たるものと思います。が、それは現代のものではない。前述の例に照らせば、平安貴族の暮らしを背景にしたブランドや安土桃山時代の絢爛豪華を下敷きにしたブランドがあるのかというと、そういうブランドは思い浮かばないのです。
2020年に向けて誰もが「メイド・イン・ジャパンを世界に」と言うとき、それをメイド・イン・ジャパンのラグジュアリーと言い換えた場合、日本が一番優雅だった時代背景の上に物語をつくる日本発のラグジュアリーブランドが、これから出てきていいように思います。
参照サイト:Luxury Daily
photo: Vernon Chan ”Pavilion Pitstop26
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