都内にある高級店を食べ歩きする~銀座編~
ROSSO 2019.08.30
私の最近のマイブームは、都内にある高級店に食事に行くことである。これまでは仕事に忙殺され、食事は自宅やコンビニなどで済ませることも多かったが、年齢を重ねるにつれ、食への関心や興味が次第に湧くようになった。
今では、週に4回出向く外食のうち、2回は高級店で食事するようにと決めているぐらいである。そこで、本稿では2019年4月から始めた都内にある高級店の食べ歩きについての紹介を、少しばかりだがしたいと思う。 今回はその中でも私の職場の近くである銀座の高級店について食べたときの料理について触れていきたい。
○「銀座/久兵衛/寿司」
銀座「久兵衛」と言えば、多くの政財界の重鎮や料理人たちが愛用する店の一つに数えられ、「寿司と言えば久兵衛」と言われるほど、名高き名店の一つである。
今では世界各地にある寿司屋だが、昔より「江戸前鮨」と言われ、職人さんの手によって施される仕事、その調理方法や技術の高さ、日本発祥と言うだけあって、ネタの新鮮さやバリエーションは随一と考えさせられる店であった。
この数ヶ月で3回ほどお店に伺わせて頂いたが、結論からお話しすると、寿司の味はもちろん一級品であり最高であるが、ネタの説明やシャリのサイズの提案や味付けに至るまでの細やかな気配り、接客に関してのサービスやフォロー、板前さんのコミュニケーションスキルなど、どれをとっても一流であると言える。
やはり、多くの人から長きにわたり愛されている名店は、毎度最高の空間を演出してくれるだけでなく、私のように寿司に対して知らない若輩者でも「最高の空間」と思えるほど一流ばかりが集約されているのである。
寿司の中身についても少しだけ触れておきたい。私はいつも握りお任せの16貫をいただくようにしている。ネタの種類も豊富で、トロ、イカ、シマエビ、雲丹、穴子、コハダ、鮑、かっぱ巻きと、旬なものも含め多岐にわたる。
大トロ、中トロなどメインどころも良いが、中でも私のおすすめは穴子やカッパ巻きである。とくに穴子は、私のバカな舌でもわかるほど味に深み・旨味があるのが伝わり、一度久兵衛の寿司を食べてしまうと他が食べられないと言っていた諸先輩方の発言の真意がわかった。
これまでの数十年間、特に寿司に対して思い入れやありがたみなども感じることなく過ごしてきたが、これからは久兵衛に限らず、一度名店と言われるお店を巡って、寿司に対する見識を広げてみるのも良いかもしれないと思わせてくれる店であった。
最後に付け加えると、「久兵衛=敷居が高い」と思われている人も多いだろうが、久兵衛の良さを知るには何もディナーだけでなく、ランチでもその良さは伝わってくる。「美味い鮨を食べたい」と思われた人は、ぜひ一度久兵衛に足を運ばれることをおすすめしたい。